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サウジ王子が終身刑――中国 大胆発言をした警官の息子の運命は?

2010年10月28日

【新唐人2010年10月28日付ニュース】中国で今話題なのが、「訴えられるなら訴えてみろ。俺の父は李剛だ」という言葉です。飲酒運転によって女子学生をひき殺した警官の息子が、言い放ちました。中国では、権力を持つ者は捕まらないのでしょうか。最近、それと対照的な事件がイギリスで起こりました。

李啓銘容疑者は、10月16日の夜、河北大学のキャンパスで女子学生2名を飲酒運転でひいた後、「訴えられるものなら訴えてみろ。俺の父は李剛だ」と言い放ちました。李剛氏は、公安局の副局長です。
 
その4日後の10月20日、サウジアラビアの
国王の孫、アッサウド王子がロンドンのホテルで、使用人の男性を暴行して殺害。裁判所は王子に終身刑を下しました。
 
アッサウド王子は、サウジアラビアのアブドラ国王の孫です。王子の父親はこの十数日間、ずっと裁判を傍聴していました。裁判官の判決が読み上げられると、父親は崩れ落ちたそうです。
 
裁判の前、アッサウド王子の弁護士は、100万ポンドで保釈を求めたものの警察から拒否されました。サウジアラビアは、イギリス外交省に対し、「外交特権による訴追免除」を要望。しかしイギリス側はこれを拒否しました。裁判官は、「サウジ王室の一家だからといって、量刑に手加減をすれば、私の過ちになる」と発言しました。
 
判決を下す時裁判官は、「王子が被告席にいるのは尋常ではないが、王子が殺人を犯しても同罪だ。この国では、何よりも法律が優先される」と語りました。
 
サウジの王子の件がイギリスで一段落したころ、中国では李剛氏親子が話題をさらっていました。
 
21日、中央テレビ局は、公安局の副局長である李剛氏に独占取材。李氏は、泣きながら謝罪の言葉を繰り返しました。
 
犠牲者の兄の陳さんはこれに対し、テレビ局は加害者だけを取材し、被害者を無視したのは不公平だと指摘し、「李剛氏の謝罪は社会の同情を引くためだろう」と突き放しました。
 
被害者の母親は、娘の突然の訃報にショックを受け、心臓発作で入院。兄は、きちんとした賠償を訴えます。
 
李剛氏の謝罪について、ネットでも「世論の圧力を受けて、やむを得ず取った措置であり、被害者の心は癒されない」との意見が多く見られました。また、テレビ局が遺族を全く取材せず、加害者家族だけの長い番組を作ったことにも、疑いの声があがりました。
 
また、最近李剛氏の家族が、公務員の収入にそぐわない5軒の豪邸などを、保定市に所有していることが暴露されました。
 
現在、李剛氏の名は中国全土に響き渡っています。「俺の父親は李剛だ」は、ネットの最新の流行語になりました。さらに、これを使った造語がはやっています。例えば、李白の詩をもじって「床前看月光 .俺の父は李剛だ」など。これを使った歌へのアクセス数も、105万回に達しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
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